独り言

わざと自分を貶めるようなことはやりたくない。
でも、他に気の紛らわし方をしらない。
たいしたことではないけど。


電話の向こうから何も聞こえてこなくて、相槌もなくて、一方的に話しているときに考えていた事とか、少しだけ見えたあやの残酷さとか。
そういうものをしばらく忘れたい。


あやは、あや自身のこの残酷さを恐れてるの?
確かに、自分のコトは棚上げにした、横暴な言葉や。
でも見ないふりしてもしょうがないと思う。横暴で傍若無人な自分も認めたほうがいいんちゃうかなぁ?
だって思いついてしまうから。そういう言葉が心にうかぶのはとめられへん。
そういう自分がいるって分かった上で、どうするかが大事じゃないかな?
俺はそうしたいと思ってる。
けど、実はうまくいかへん。単に、「あー俺ってサイアクだ」ってそれだけははっきりしてて、その先は何もない。


単純にしたいんだよ。思ってる事は言ってしまって、単純なまま解決したい。
腹が立ったら「はらたつー」って言ってしまって。「ゴメンー」って謝って。それで終わりにしたいんだよ。
あやははっきり言ってくれへん。
キレイじゃないきもちは伝えたくないせい?なんかな。
ケンカになっているんだから、何かしらお互いに、納得いかないこと、不満なこと、不安なこと、悲しいこと、・・・何かがあるんだよね?きっと。
俺はなるべく単純な最初の気持ちを話そうと努力している。
でもあやの言っていることは、あやの本当の気持ちとは全然違うもののように聞こえる。
何時間か話したけれど、俺は結局あやが俺の何に対して、何を言いたかったのか分からんかった。
怒らないで、って言うこと以外は。


分からないから不安になる。分かってないから多分同じようなことがもう一度あるだろう。
今度は、ちゃんとあやが話してくれるようしたい。
本当に一緒にいたいから。